飛行機で3時間、あっという間に那覇空港へ到着。
思ったより肌寒い天気でしたが、早朝家を出るときには地面にうっすらと雪が積もっていたので、別世界に来たんだなあと感じました。
その日の夕方披露宴が行われるホテルへ向かい、同じように招待された別の友人にも久しぶりに会うことができました。
その友人の実家も私の実家と同じ町にあるので、震災のときの話やその後いろいろな気持ちの波があったことなど、10年ぶりに会ったとは思えないくらいすごく打ち解けて話すことができ、 彼女のご家族も避難先で元気にしているとのことで安心しました。
話すことがありすぎて会話に夢中になっているなか、式が始まる知らせを受けました。
ウェディングドレスを着た友人の姿は、いつもよりもっと綺麗に、そして幸せそうに見えました。
10年くらい前に、いわきで初めて知り合った彼女。
修学旅行や体育祭など楽しい思い出がたくさんあります。
進学してからはお互い遠く離れた地域の大学に進んだので、ほとんど連絡は取らなかったと思います。
就職して東京でまた会うようになって、今こうして沖縄で彼女の節目に立ち会っていることがすごく不思議な、嬉しいことに感じました。
こういうのを縁と呼ぶんでしょうか。
沖縄の披露宴はとっても楽しくて、いろいろな余興を見て笑っているうちにあっという間に終わってしまいました。
最後はカチャーシーという踊りをみんなで踊って大団円を迎え、花嫁の彼女の笑顔は最後まできらきら輝いていました。
沖縄から帰ってきたその週末、役者をしている友人の誘いであるお芝居を見に行きました。
「チャンポルギーニとハワイ旅行」と題されたこの作品は、いわき総合高校の演劇の授業を専攻している生徒さんの卒業公演です。
いわき総合高校といえば箱根駅伝の柏原選手を思い出しますが、こんなに演劇に力をいれているとは知りませんでした。
東京を中心に活動している「五反田団」という劇団と組んでこの公演は企画されたそうで、五反田団についても知らなかったし、 何より題名からまったく内容が想像できなかったのでかなりわくわくしながら座席につきました。
テーブルと椅子と高校生のかばんが置いてある小さな空間で、そのお話は始まりました。
震災後のいわきのとある高校。
生徒たちは一週間後に開催されるフラダンス甲子園の練習をしている。
本番の衣装のココナッツブラの代わりに各自が持ち寄ったお椀をつけるかどうかで意見が分かれ、練習はなかなかうまく進まない。
同じとき、勿来の海にチャンポルギーニという謎の怪物が現れて、小名浜には自衛隊が待機していた…
演じている生徒たちの日常を見ているような、そんな舞台でした。
台詞にでてくるハニーズとかマルトとかいわきに馴染みのあるお店の名前や、いわき訛りの会話を聞いてるうちに自分が高校生だったころの友達との毎日を思い出し、懐かしい気分になりました。
すごくくだらないことでずっと笑っていたことや、今考えるとなんであんなことで喧嘩したんだろう?と思うようなことに本気で怒ったこと…何が起きても根拠なく前向きだった自分。
高校生ってなんであんなに無敵なんだろう?
この舞台の登場人物たちも同じように、謎の怪物チャンポルギーニが海にいても、収束しない原発があっても、恋や友達との関係、将来の夢に悩んでいてました。それは彼らにとっては世の中で起きていることと同じくらい、もしくはもっと重要な問題なのかもしれません。
話が進んでいくうちに震災や原発事故という単語が出てきて、自分が高校生のときとは違う日常をこの生徒さんたちは送っているんだ…とドキッとしましたが、見終わった後感じたのは高校時代の、あのきらきらした無敵な毎日は変わらずそこにあるということでした。
そのくらい、演じている生徒さんはすごく楽しそうに輝いて見えました。
1時間45分の上演時間はあっという間で、開演前に感じていたわくわく感以上のものを見せてもらえました。
出演者のひとりが急な病気のため(インフルエンザ?)千秋楽以外は作・演出の前田司郎さんが高校生役を演じていました。
現役高校生の出演者の中に混ざってひとり頑張って演じる姿にはちょっとだけ違和感もありましたが、 芝居の世界観の中に自然に存在していて(さすが作者です)ラストシーンの
「どうしようもないことをどうにかするにはどうすればいいのだろう」
という答えのない掛け合いの台詞もよかったです。
芝居が終わった後、客席に向けて挨拶する姿も印象的でした。
このお芝居は、一体どんな風につくられたんだろう?
前田さんといわきの高校生たちの間には信頼関係が築かれているように見えました。
まだ過去のものとするのは難しいこの震災のことを、このような長い演劇の作品として作り上げるには、たくさんの取材や役者とのディスカッションを重ねたのではと思います。
自分たちの日常をテーマとした作品に取り組むいわきの高校生、そして作者の前田さんにただただ感心した一日でした。
いわきで送った高校生活をこんなに思い返すことは今までありませんでした。
この一週間は忘れていた思い出ともう一度再開するような、めぐりあわせを感じる日々となりました。
その日の夕方披露宴が行われるホテルへ向かい、同じように招待された別の友人にも久しぶりに会うことができました。
その友人の実家も私の実家と同じ町にあるので、震災のときの話やその後いろいろな気持ちの波があったことなど、10年ぶりに会ったとは思えないくらいすごく打ち解けて話すことができ、 彼女のご家族も避難先で元気にしているとのことで安心しました。
話すことがありすぎて会話に夢中になっているなか、式が始まる知らせを受けました。
ウェディングドレスを着た友人の姿は、いつもよりもっと綺麗に、そして幸せそうに見えました。
10年くらい前に、いわきで初めて知り合った彼女。
修学旅行や体育祭など楽しい思い出がたくさんあります。
進学してからはお互い遠く離れた地域の大学に進んだので、ほとんど連絡は取らなかったと思います。
就職して東京でまた会うようになって、今こうして沖縄で彼女の節目に立ち会っていることがすごく不思議な、嬉しいことに感じました。
こういうのを縁と呼ぶんでしょうか。
沖縄の披露宴はとっても楽しくて、いろいろな余興を見て笑っているうちにあっという間に終わってしまいました。
最後はカチャーシーという踊りをみんなで踊って大団円を迎え、花嫁の彼女の笑顔は最後まできらきら輝いていました。
沖縄から帰ってきたその週末、役者をしている友人の誘いであるお芝居を見に行きました。
「チャンポルギーニとハワイ旅行」と題されたこの作品は、いわき総合高校の演劇の授業を専攻している生徒さんの卒業公演です。
いわき総合高校といえば箱根駅伝の柏原選手を思い出しますが、こんなに演劇に力をいれているとは知りませんでした。
東京を中心に活動している「五反田団」という劇団と組んでこの公演は企画されたそうで、五反田団についても知らなかったし、 何より題名からまったく内容が想像できなかったのでかなりわくわくしながら座席につきました。
テーブルと椅子と高校生のかばんが置いてある小さな空間で、そのお話は始まりました。
震災後のいわきのとある高校。
生徒たちは一週間後に開催されるフラダンス甲子園の練習をしている。
本番の衣装のココナッツブラの代わりに各自が持ち寄ったお椀をつけるかどうかで意見が分かれ、練習はなかなかうまく進まない。
同じとき、勿来の海にチャンポルギーニという謎の怪物が現れて、小名浜には自衛隊が待機していた…
演じている生徒たちの日常を見ているような、そんな舞台でした。
台詞にでてくるハニーズとかマルトとかいわきに馴染みのあるお店の名前や、いわき訛りの会話を聞いてるうちに自分が高校生だったころの友達との毎日を思い出し、懐かしい気分になりました。
すごくくだらないことでずっと笑っていたことや、今考えるとなんであんなことで喧嘩したんだろう?と思うようなことに本気で怒ったこと…何が起きても根拠なく前向きだった自分。
高校生ってなんであんなに無敵なんだろう?
この舞台の登場人物たちも同じように、謎の怪物チャンポルギーニが海にいても、収束しない原発があっても、恋や友達との関係、将来の夢に悩んでいてました。それは彼らにとっては世の中で起きていることと同じくらい、もしくはもっと重要な問題なのかもしれません。
話が進んでいくうちに震災や原発事故という単語が出てきて、自分が高校生のときとは違う日常をこの生徒さんたちは送っているんだ…とドキッとしましたが、見終わった後感じたのは高校時代の、あのきらきらした無敵な毎日は変わらずそこにあるということでした。
そのくらい、演じている生徒さんはすごく楽しそうに輝いて見えました。
1時間45分の上演時間はあっという間で、開演前に感じていたわくわく感以上のものを見せてもらえました。
出演者のひとりが急な病気のため(インフルエンザ?)千秋楽以外は作・演出の前田司郎さんが高校生役を演じていました。
現役高校生の出演者の中に混ざってひとり頑張って演じる姿にはちょっとだけ違和感もありましたが、 芝居の世界観の中に自然に存在していて(さすが作者です)ラストシーンの
「どうしようもないことをどうにかするにはどうすればいいのだろう」
という答えのない掛け合いの台詞もよかったです。
芝居が終わった後、客席に向けて挨拶する姿も印象的でした。
このお芝居は、一体どんな風につくられたんだろう?
前田さんといわきの高校生たちの間には信頼関係が築かれているように見えました。
まだ過去のものとするのは難しいこの震災のことを、このような長い演劇の作品として作り上げるには、たくさんの取材や役者とのディスカッションを重ねたのではと思います。
自分たちの日常をテーマとした作品に取り組むいわきの高校生、そして作者の前田さんにただただ感心した一日でした。
いわきで送った高校生活をこんなに思い返すことは今までありませんでした。
この一週間は忘れていた思い出ともう一度再開するような、めぐりあわせを感じる日々となりました。